各地からの遠征プレイヤーを受け入れて開催される毎年恒例の全国大会「IKUSA」。春休み期間中にはチーム戦にスポットをあてた「IKUSA外伝」を催しているが、この外伝もついに五年目を迎えた。まさに節目の年となる2008年の第五回IKUSA外伝は、昨年夏の闘劇'07「さるすべ」優勝、それを受けての「さるすべ杯」開催、さらには北陸での「もんが城御前試合」と関東での「第二回教授選」の盛況に続いて開催された。

●2月9日 3on3●

一年前の第四回IKUSA外伝では、カイ勢・さるすべ・北千里雪華の三名が結成した【愛知の星DC2Kを生暖かく見守るスレ】が優勝した。このチームからはのちに闘劇'07の優勝・準優勝が輩出されることとなる。第五回となる今年の外伝で活躍が目立ったのは、旧明大前勢としてもおなじみのてきとー・キロミリ・KT仮面の三名。【デスマーチ】のチーム名でエントリーした彼ら、0回戦から既にフルスロットルの勢いで勝ち星を挙げていった。東京からの約三時間の道すがら、新幹線の居心地の良い指定席で体力回復は万全といったところか!?

直前まで対抗馬と目されていたのは【チームそうすい】の刑事長・ちょも・おおさか。しかし刑事長が仕事の都合のため急遽3on3の出場をキャンセルしなければならなくなってしまう。おおさか・ちょもは大船勢「ぬた」を加えた【チームDekka-cho】を急ごしらえで作成するが、果たしてどこまで勝てるのか。0回戦では【全くこの鶴橋勢め!】と対戦。先鋒「ちょも」の安定したプレイで王手をかけるが、大将あぷあぷはちょもの試合を冷静に観察して行動傾向を見切って勝利。中堅ぬたに対しても怒りの猛反撃で大将対決に持ち込む。コーハツ大会での実況マイクを分け合うおおさかvsあぷあぷ戦は、自キャラのレアキャラ性に賭けたおおさかが勝利した。しかし【チームDekka-cho】もそれで喜んでいるわけにはいかなかった。北陸一軍チーム【おじゃまつり】、1回戦にてもんがのアイヴィーが彼らを怒涛の三人抜き!! 「西」でも「東」でもない、「北」の存在を鮮烈にアピールした。

準決勝第一試合は【餃子食いたい】vs【デスマーチ】。どちらもチーム名が危険だが、先行したのは【デスマーチ】キロミリ。闘劇ベスト8での悔しい敗戦から半年、さるすべのアスタロスを葬って雪辱を果たすと、難敵・M319の雪華にも土をつけ、残るはそうすひ唯一人。だがそうすひがここにきて結果の出る立ち回りを披露。周囲はキロミリの三タテ、それができなくても中堅のてきとーが無難に締めるだろうと予測する向きが多かったが、その予想をきれいに裏切って大将戦への道を拓いた。しかし「ヴォルドハンター」の異名がかえって肩に重くのしかかったか、ヴォルド対策を徹底しきれずKT仮面の前に倒れる。【デスマーチ】が決勝に進出した。

準決勝第二試合は【馬爪スーザン】vs【おじゃまつり】。多数のサブキャラを有するゾマホンが今大会に選んだキャラは雪華。まさに「ガチ」の強さ、社会の膿とまさかり仁の両名を屠った。しかし【おじゃまつり】には大将のもんがが残っている。前試合で三タテを決めた勢いはここでも死んでおらず、破竹の逆三タテを決めてチームを決勝へ導いた。

決勝カードは【おじゃまつり】対【デスマーチ】。【デスマーチ】はまずここまでの試合数が少ないKT仮面を先鋒役とし、試合を荒らさせる作戦に出た。KT仮面はまさかり仁に対して徹底的なわからん殺しを狙う。足側ジ・ラックからのスティアラックを軸ずれ状態でヒットさせてダウンを奪い、そこから足を止めずに走り回って起き攻め・受け身確定・壁コンボを決めるのが最近のKTスタイル。この殺しパターンにはまってしまい、まさかり仁は有効な一手が打てずに終わった。【おじゃまつり】は中堅に社会の膿を投入、同キャラ戦に運命を託す。試合はヴォルド二人がステージ上を駆け回る異様な光景で、さながら浜辺での追いかけっこのようなメルヘンチックな展開となるが、そんな絵本の一ページに勝者の名を記したのは社会の膿だった。

中堅戦はてきとーvs社会の膿。ヴォルドに試合をリードされないよう、てきとーが選択したのはリングアウトの起こりやすい狭いステージ。相手を画面端に追い込み、プレッシャーをかけ続けて優位な展開を作る。確反も的確に決めてくるてきとーに対し社会の膿は良い所をつぶされた形となり、大将もんがに席を譲らざるをえなくなった。チームの期待を一身に背負ったもんが。てきとー雪華はぬかりないアイヴィー対策でもんがを追いつめ二本先取。もんがも最終ラウンドまで生き残ることはできたが、逆転の糸口が掴めず、できとー雪華の勝利で【デスマーチ】が優勝を果たした。

●2月10日 5on5●

強すぎるだろと文句が出るくらいのガチンコチーム、【そうすひのアクエリオン】が今回の優勝候補。3on3優勝チームの旧明大前勢三名に加え、M319雪華、そうすひカサンドラというキャラ性能的にも人間性能的にも万全すぎる布陣。一万年と二千年前から組もうと思っていたのかどうかは定かでないが、チーム作りに定評のあるそうすひがその政治手腕を振るって作り上げた八千年に一度の恐るべきチーム編成である。彼らの目論見を撃つべく、各地から維新の志士達が立ち上がった!!

第一試合は【おじゃまつり】対【斡旋】チーム。前日に決勝まで進んだ【おじゃまつり】、【そうすひのアクエリオン】との決戦にむけて幸先の良いスタートを切りたいところ。まずわんりー操るキリクが久々にキャリバーに復帰したM岡ジークフリートに勝利。これをちょもシャンファが倒すところまではシーソーゲームであったが、均衡を破ったのはやはりキーマンとなるこの男、もんが。一気に三人を破って、次鋒にして王手をかけるに至った。追いつめられた斡旋チームの大将はおおさか。前日はもんがアイヴィーに何もできずコマンド投げで吸われて死亡しただけに、その恨みを込めた拳がもんがを打つ。返す刀で逆四タテを達成し、【おじゃまつり】を血祭りに上げたのだった。北陸勢は次の機会にむけて、NO MORE MOMIAGEを誓った。

準決勝は【斡旋】対【そうすひのアクエリオン】。ここでなんと【そうすひのアクエリオン】は信頼と実績のM319を先鋒に据える。この采配がピタリと決まり、隊は一気に大将のいる本陣にまで切り込んだ。襲撃を受けた大将おおさか、【おじゃまつり】戦のときと同じ苦境に、逆5タテ宣言を行って背水の陣を敷く。M319に対しては個人のクセを突いて勝利するが、雪華二人目となる対てきとー戦では、最終ラウンドのタイムアップ寸前で息切れを起こして敗戦。妥協のないメンバー配置で【そうすひのアクエリオン】が決勝に駒を進めた。

その対戦相手を決める第二試合【おこしやす^^京都勢】vs【すきすきうどんすき】は、先の試合と異なり総力戦の様相を呈した。京都勢GOの御剣が威勢の良い33BBでドムを斬り捨てると、アスタロスからキャラ変えを果たしたぬたのザサラメールが楔を打つ。IKUSAでは京都勢の柱としておなじみのZWEIジークに、大船勢ヴォルド使いのやまもそれぞれに見せ場を作り、地域対抗戦らしい華やかな試合展開に。ここでやまヴォルドが相手チーム大将を引き出すが、大将ガラコは同キャラ戦を制して試合を盛り上げる。【すきすきうどんすき】副将はニショーバ。新規プレイヤー育成に力を注ぐ北陸勢が、自信を持ってコーハツに送り込んだ新世代ラファエル使いである。大会ではガラコヴォルドに敗れてしまったが、今大会で多くのことを学んだようだ。大将戦は刑事長のカサンドラが登場、キャラクターを御剣からカサンドラに変更したことで展開の早い試合構成が可能になった刑事長は、ガラコを下してチームを決勝へと引っ張った。

決勝戦は準決勝第一試合とほぼ同じ展開になった。【そうすひのアクエリオン】先鋒M319が大将・刑事長を引き出す四人抜きを達成、刑事長の前に立ち塞がる。闘劇では雪華に嫌な思いをさせられた刑事長だったが、その苦手意識は「もんが城御前試合」で払拭済み。最速行動の有無、出す技の傾向などを巧みに変化させながら攻撃を加え、先にリーチをかける。だがこの日の刑事長はコンボ精度に難があり、失敗してできた間隙をぬってM319がチャンスを掴んで逆転勝利。優勝は先鋒の五タテで【そうすひのアクエリオン】!!

この日、なんとキロミリはゼロ試合優勝を達成。しかしレバーに触らずとも、各試合中に選手に的確なアドバイスを与えて実力を引き出していた。チーム戦に欠かせない参謀役としての立場を果たした彼もまた優勝の立役者というべきだろう。【Text協力:おおさか】
第五回IKUSA外伝 勝敗表
第5回IKUSA外伝-初日3on3-
ENTRY:31
優勝 デスマーチ
てきとー:雪華
`_:ソフィーティア
KT仮面:ヴォルド
第5回IKUSA外伝-二日日5on5-
ENTRY:35
優勝 そうすひのアクエリオン
ヴォルドハンターそうすひ:カサンドラ
てきとー:雪華
`_:ソフィーティア
KT仮面:ヴォルド
M319:雪華
第5回IKUSA外伝-初日3on3-
決勝戦動画 公開終了
第5回IKUSA外伝-二日日5on5-
決勝戦動画 公開終了
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